2010年05月28日

猫と住む、私。 6

L117  それと、トイレに手頃な容器も。
L118  会計を済ませ、家路にむかうと急に心配事が頭をよ
L119 ぎった。
L120  買ったはいいものの、この猫缶食べるだろうか?
L121
L122  玄関を開け電気を点けると、慌てたように子猫の声が
L123 キッチンから聞こえてきた。磨りガラスの前で、右往左
L124 往しながら自己主張している。あっちこっちとせわしな
L125 い。
L126  ミルク、足り無かっただろうか…。
L127  そっと、隙間を開けて見ると、猫とばっちし目があっ
L128 た。
L129 「ただいま」
L130  子猫は、ミャーと一声叫んだ。
L131  段ボールの中を確認すると、バスタオルには寝跡がい
L132 いようにぐしゃっとなり、いくつか染みができていた。
L133  小皿は、綺麗に舐めとられたようになっていたが、実
L134 は、大半がバスタオルに染み込んでいるらしかった。
L135  これじゃぁ、お腹空くわなぁ!
L136  一缶開けて皿に取ると匂いを嗅がせてやる。猫はふん
L137 ふんと鼻を鳴らしながら探って、舐めた。そうすると、
L138 俄然食いつきだしたので、床に置いた。
L139  たんと食いなよ、と頭をなで、その間にトイレを用意
L140 してやることにした。買ってきた平たい容器に古新聞を
L141 細長く裂いて入れるだけの簡易トイレ。ご飯を食べ終
L142 わったら、この中に入れて匂いをつけさせよう。
posted by にお とよむ at 23:59| 千葉 ☁| Comment(0) | 本編・猫と住む、わたし。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月27日

魚の目の葬式 14

L260  いつものように甘い美味しいカレーを、つい食べ過ぎ
L261 て三杯もよそってテレビを見ていた。
L262  うちのカレーは甘口にりんごをすりおろして作る。
L263  他では食べられない特別仕様だ。
L264  食べ終わってから、コンビニへルーズリーフと蛍光
L265 ペンを買いに出かけた。
L266  玄関を出ると、肌寒い夜の空気の中に窓から光りが
L267 一条もれていた。微かに甘いカレーの匂いも漂っていた。
L268  明るい光りの部屋と暗い外。それを分け隔てるのは、
L269 一枚の壁。または窓。たったそれだけなのに、こんなに
L270 も温度差があるなんて不思議だ。
L271  私はあの光りの中から出てきて、また光りの中へ帰っ
L272 ていく。それに安堵の心持ちを覚えた。
L273  そう思うと、この冷気も我慢できる。
L274  まわりの木々を見ながら、遥か彼方の青白い光りへむ
L275 かって歩いて行った。
posted by にお とよむ at 23:39| 千葉 ☔| Comment(0) | 本編・魚の目の葬式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月26日

猫と住む、私。 5

L102  結局、ゴミに出そうと思ってまとめていた段ボールを
L103 組み立て、昨日のバスタオルを敷いて簡易的な猫の部屋
L104 を作った。中にミルクもセットして。
L105  万が一にも子猫が外に飛び出し出歩いてもいいように、
L106 段ボールをキッチンに置いて隔離して急ぎ会社に出かけ
L107 た。
L108
L109  定時きっかりに終わる仕事は、こういう時に良い。
L110  普段あまり寄ることがないスーパーへ向かい、ペット
L111 フードの箇所を探した。今朝の猫のミルクの飲みっぷり
L112 から、もしかしたら固形の物も食べるかもしれないと
L113 思った。
L114  猫缶をいろいろ手に取って、成分を見比べる。
L115  あまり変なものが入ってなさそうな物を選び二缶購
L116 入した。
posted by にお とよむ at 23:49| 千葉 ☁| Comment(0) | 本編・猫と住む、わたし。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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