2010年05月27日

魚の目の葬式 14

L260  いつものように甘い美味しいカレーを、つい食べ過ぎ
L261 て三杯もよそってテレビを見ていた。
L262  うちのカレーは甘口にりんごをすりおろして作る。
L263  他では食べられない特別仕様だ。
L264  食べ終わってから、コンビニへルーズリーフと蛍光
L265 ペンを買いに出かけた。
L266  玄関を出ると、肌寒い夜の空気の中に窓から光りが
L267 一条もれていた。微かに甘いカレーの匂いも漂っていた。
L268  明るい光りの部屋と暗い外。それを分け隔てるのは、
L269 一枚の壁。または窓。たったそれだけなのに、こんなに
L270 も温度差があるなんて不思議だ。
L271  私はあの光りの中から出てきて、また光りの中へ帰っ
L272 ていく。それに安堵の心持ちを覚えた。
L273  そう思うと、この冷気も我慢できる。
L274  まわりの木々を見ながら、遥か彼方の青白い光りへむ
L275 かって歩いて行った。
posted by にお とよむ at 23:39| 千葉 ☔| Comment(0) | 本編・魚の目の葬式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。