2010年05月31日

魚の目の葬式 16

L290  涼しげな風を受けながら本を読み、午後からバイトへ
L291 出た。
L292  のんびりしているようでも、母子家庭なので金銭的に
L293 そんなに余裕があるわけではない。
L294  市内の大型ショッピンブセンター内のパン屋。そこで
L295 閉店まで売り子をする。
L296  平日は暇でいい。
L297  しかも、売れ残ったパンをお持ち帰りできる。といっ
L298 ても、残るのはだいたい決まったパンで、しかもそこそ
L299 この味だ。美味しいものは残らない。
L300  それでも、勿体ないのでたとえ飽きがきても私はしっ
L301 かり持ち帰る。
L302 「いらっしゃいませー」と疑わしげな笑顔で七時間接客
L303 をして、今日の労働を終えた。
L304  帰りの電車の中で、窓の外に写る流れる景色を見なが
L305 らぼんやりと思った。ーーー帰ったら、まめパンだ。
L306  母は何を食べるだろうか?
  
posted by にお とよむ at 23:59| 千葉 ☁| Comment(0) | 本編・魚の目の葬式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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